My favorite Three Kingdoms

三国志に特化したコラムをやりたいという思いから開設しました。演義や正史に拘らず楽しみながらやっていきます。

【連載20】ベッキー氏と川谷絵音氏の件

相変わらずですが、芸能人のスキャンダルが後を絶たない気がします。昔は、テレビに出ている人達に憧れていた時期がありました。もちろん今でも素敵だと思う俳優さんや女優さんはいますが、最近ではテレビを観る時間もめっきりと減り、わざわざ芸能人のスキャンダルに一喜一憂するような事もありません。

それでも今回あえて取り上げるのは、ベッキー氏とミュージシャンの川谷絵音氏の不倫問題です。

これは2016年の事ですが、覚えている方も多いのではないかと思います。ベッキー氏は好感度の高いタレントさんでしたので、彼女の不倫は非常に衝撃的なニュースとして当時話題になりました。

その不倫が発覚したのは、二人のLINEの中身が外部に漏れてしまったからなのですが、それを外部に漏らした人物が結局のところよくわかっていません。

二人と近い人物(川谷氏の奥さん)が最有力と言われているようですが、ともかく二人の不倫に憤りを感じて、そのような手段を選んだのではないかと思われます。

 

西暦200年、三国志の中でも天下分け目の戦いとして有名な『官渡の戦い』で、袁紹(えんしょう)軍約70万と曹操軍約20万が対峙しました。

当初は袁紹曹操に比べて圧倒的な兵力を誇っていたので優勢と見られていたのですが、それ以上に曹操の戦略と決断力が袁紹を上回り、その結果曹操が大勝利を収めました。

ある日、曹操袁紹軍から奪い取った戦利品(勝利して相手から得られた品物)を調べてみると、沢山の手紙が出てきたのです。護衛の一人が手紙を見てみると、それは曹操から寝返って袁紹に降伏するという部下の裏切りの手紙でした。

護衛は、「殿、これを見て下さい!これは殿に対する裏切りです。許せません!この手紙を書いた者を今すぐ処刑しましょう!」と曹操に手紙を渡します。ところが曹操は手紙の中身を見ようとしません。そして、その手紙の山を燃やすように命じました。

護衛が「何故裏切り者を調べて処刑しないのですか?」と尋ねたところ、曹操は、「最終的には俺が勝ったとは言え、当初は袁紹の大軍を前に、この俺も勝てるかどうか不安であった。大将の俺でさえ不安になるのだから、部下達が怯えて寝返ってしまうのは当然である。」と言い、手紙の山を見ずに燃やして、袁紹側に寝返ろうとした部下全員の罪を許しました。

それを聞いた配下の部下達は、曹操の寛大なる処置に心を動かされたのです。

 

もし、ベッキー氏と川谷絵音氏のLINEの中身を漏らした人物が、この曹操のような寛大な処置(LINEの中身を漏らさずに削除)を取っていたとしたら、この二人の人生は、今とは大きく異なっていたかもしれません。それが二人にとって、今よりも良い結末になっていたのかは知る由もありませんが。