【連載15】英語長文問題のコツ
三国志の『魏』を建国した曹操は戦の天才と言われていました。配下にも有能な軍師を数多く抱えており、彼等の献策を取り入れながら状況に応じて水攻め、兵糧攻め、無血開城等、あらゆる方法を駆使して様々な群雄を打ち破ってきました。
その名を挙げてみると「張繍(ちょうしゅう)」「呂布(りょふ)」「袁術(えんじゅつ)」「袁紹(えんしょう)」「劉琮(りゅうそう)」「馬超と韓遂(かんすい)の連合軍」「張魯(ちょうろ)」等…
その中でも、西暦200年に袁紹と対戦した官渡(かんと)の戦いは、三国志の中でも天下分け目の戦いと言われています。
私は、三国志の官渡の戦いの場面を読んだ時、高校受験の事を思い出していました。
私は中学生の頃、真面目だったのか勉強をする事が好きでした。今思うと不思議なのですが、机に向かって勉強をする事が全然苦にならなかったのです。
ただ、どうしても苦手だったのが英語の長文読解問題でした。
英語の長文を目にすると圧倒されてしまい、そうこうしているうちに時間だけが過ぎて、焦りが生じて文章を理解する事ができない為、まともに問題を解く事ができなかったのです。
「トホホ、英語の長文問題さえ攻略できれば、もっと偏差値を上げる事ができるのに…」
そう思い悩んでいた私は、関西の名門大学と名高い関西学院大学に通っていた家庭教師の先生に相談をしてみる事にしました。
その先生曰く、「英語長文問題のコツは、文章全体を読むのではなくて、文書の段落ごとに分けて読む事だよ。英語の長文問題は、段落が変わると、文章の内容も変わるというパターンが多いんだ。だから、まずは段落が変わるまでの文章をしっかりと読む事!そして、それが読み終わったら次の段落の文章を集中して読む。これを繰り返すと、長文の最後まで辿り着くよね?決して長文全体を目で追ってはダメだよ!必ず段落ごとに細かく分けて読むんだ!わかったかな?よし、早速今日から段落が変わるまでの文章を、早く正確に読む練習を繰り返しやってみよう!」
さすがに関関同立…私はこのアドバイスを忠実に実行すべく、何度も繰り返し長文問題の練習をしました。
その結果、英語の期末テストで90点以上を取る事ができたのです。「やったぁー!!遂に英語長文問題を攻略できたんた!」と実感できました。
西暦200年、三国志の官渡の戦いでは、袁紹軍約70万に対し曹操軍は約20万と言われていました。袁紹は圧倒的に有力な状況であり、曹操は真面にぶつかっては勝てる筈がありませんでした。
そこで曹操は、陽動作戦で袁紹軍を揺さぶり、巨大な兵力を分断させる事によって袁紹軍の主力部隊と補助部隊を切り離して攻略。それでも兵力で勝る袁紹軍に長期戦に持ち込こまれて苦戦を強いられますが、どうにか持ち堪えて、やがて兵糧攻めという弱点を突いて勝利を収めました。
巨大なものに立ち向かう時や、仕事で大規模なプロジェクトに携わる時など、真面にぶつかると圧倒されて潰されてしまいます。
そういう場面では、まずは落ち着いて「重要なポイントは一体何なのか?」と要点を絞る事を考えると、巨大なものが頭の中で細かく整理されて攻略できると思います。
これから先、いろんな場面で取り入れる事ができる考え方ではないでしょうか。