My favorite Three Kingdoms

三国志に特化したコラムをやりたいという思いから開設しました。演義や正史に拘らず楽しみながらやっていきます。

【連載6】緊急事態宣言

新型コロナウィルス感染拡大による緊急事態宣言が延長される事になり、特に自営業者や飲食業、パチンコ業界などは厳しい対応を迫られています。

特にパチンコ業界は、一部のお店で要請に従わずに営業を続けているという事で問題になっているようです。

休業するにもできない、止むを得ない事情があるのだとは思います。

 

三国志に『梅林止渇』という故事成語があります。

曹操が、張繍という群雄を討伐する為に行軍を引き連れていたのですが、その道中、猛暑の為に兵士達が徐々に喉の渇きを訴え始めました。

あたりには水場らしきものも見当たらない。

兵士達は喉の渇きに耐えられず、次第に行軍も覚束なくなってきました。

困った曹操はどうしたものかと頭を悩ませていましたが、やがて遠方を指差してこう言いました。

「あそこに見える峠を超えると梅の林がある。そこで好きなだけ梅の実を落として、たらふく喰うが良い。だからもう少しの辛抱だ。ファイトファイト〜!」

すると兵士達は梅の実を想像し、そうしているうちに口の中に唾液が出始め、その唾液で一時的に喉の渇きを潤すことによって再び行軍を進め、野営地に帰りつく事ができたと言われています。

 

安倍総理の会見です。「緊急事態宣言(あそこに見える峠)が解除された後は、消費税減税(梅の林)と致します!」

という事にでもなれば、我々国民も、喉の渇き(厳しい経営状況や雇用状況)を訴えながらも、再び自粛(行軍)を続けて、この状況を乗り越える事ができるかもしれません。